私からは「年上の女性惹きつけフェロモン」が出ているようです…
と思ってしまうくらい、スタジオで意気投合するのは、なぜか「年上の女」ばかり。悪いことではありません😊
昔々、梅咲く里にあるスタジオで、三人の「お姉様方」と出会いました👵👵👵
お姉様方に年齢を尋ねたことはありませんでしたが、
三人の方々がほぼ同い年であること、
後期高齢者で、お一人は東京都の無料パスを使ってバレエのレッスンに来られていること
などを聞いていました。
その後私がスタジオを離れていた間に、その中のお一人が80歳を超え、腰を痛めてバレエを断念されたことを年賀状で知り伺いました💧
その方とは特に仲良くしていただき、彼女のもう一つの趣味であるパステル画の展覧会も、何回か見に行ったことがありました🖼️
彼女の背丈より大きそうなキャンバスに、彼女の世界が散りばめられていました。
2、3回足を運んだのですが、中でも印象に残っているのは、花瓶にいけられた花だったか、窓の外に展開された風景だったか…の端っこに、ピンク色のトゥシューズが(確か5番で立った形で)ひっそり描かれていた絵です。
私の記憶では、彼女は50代後半、ひょっとしたら60歳ごろにお嬢さんに勧められてバレエを始めました。
お嬢さんも大人から始めて、ポアントを履き、発表会にも出ていましたが、彼女はポアントを履いたり、人前で踊ることはしませんでした。
でも、彼女の絵を見て、彼女もトゥシューズを履いて踊りたかったのかな…と、なんとなく思いました。
あれから10年以上が経ち、彼女の絵にトゥシューズ以外、何が描かれていたかはすっかり忘れてしまいました。
もしかしたら彼女にとっても、本当に描きたかったのはトゥシューズであって、あとはどうでもよかったのではないかと思ったりします🩰
だからと言ってトゥシューズを真ん中に描いてしまうのは恥ずかしかったのでしょう、きっと。
昨年、スタジオに戻ってみると三人の「お姉様方」は一人になってしまっていました💧
でも彼女は、私のことをよく覚えていてくださっていました。足の動きには苦労されておられる様子ですが、スッと伸びたその背中に私はバレリーナを感じます🩰
そして、しなやかに謙虚に頑張っている彼女の舞姿は、老齢期に入ろうとしている、私を含めた他の会員の心の支えともなっています。
彼女も80歳を超えているはずです。でも、いつまでも、いつまでも、ともにレッスンを受けたいものです。
NHKのチコちゃんによると(2024年2月2日放送)、私たちが踊るのは「人生の最後にして最高の欲求を満たすため」だそうですから🤗