第195話 人生最後にして最高の欲求🩰

私からは「年上の女性惹きつけフェロモン」が出ているようです…

と思ってしまうくらい、スタジオで意気投合するのは、なぜか「年上の女」ばかり。悪いことではありません😊

 

昔々、梅咲く里にあるスタジオで、三人の「お姉様方」と出会いました👵👵👵

お姉様方に年齢を尋ねたことはありませんでしたが、

三人の方々がほぼ同い年であること、

後期高齢者で、お一人は東京都の無料パスを使ってバレエのレッスンに来られていること

などを聞いていました。

 

その後私がスタジオを離れていた間に、その中のお一人が80歳を超え、腰を痛めてバレエを断念されたことを年賀状で知り伺いました💧

 

その方とは特に仲良くしていただき、彼女のもう一つの趣味であるパステル画の展覧会も、何回か見に行ったことがありました🖼️

彼女の背丈より大きそうなキャンバスに、彼女の世界が散りばめられていました。

 

2、3回足を運んだのですが、中でも印象に残っているのは、花瓶にいけられた花だったか、窓の外に展開された風景だったか…の端っこに、ピンク色のトゥシューズが(確か5番で立った形で)ひっそり描かれていた絵です。

 

私の記憶では、彼女は50代後半、ひょっとしたら60歳ごろにお嬢さんに勧められてバレエを始めました。

お嬢さんも大人から始めて、ポアントを履き、発表会にも出ていましたが、彼女はポアントを履いたり、人前で踊ることはしませんでした。

 

でも、彼女の絵を見て、彼女もトゥシューズを履いて踊りたかったのかな…と、なんとなく思いました。

 

あれから10年以上が経ち、彼女の絵にトゥシューズ以外、何が描かれていたかはすっかり忘れてしまいました。

もしかしたら彼女にとっても、本当に描きたかったのはトゥシューズであって、あとはどうでもよかったのではないかと思ったりします🩰

だからと言ってトゥシューズを真ん中に描いてしまうのは恥ずかしかったのでしょう、きっと。

 

昨年、スタジオに戻ってみると三人の「お姉様方」は一人になってしまっていました💧

でも彼女は、私のことをよく覚えていてくださっていました。足の動きには苦労されておられる様子ですが、スッと伸びたその背中に私はバレリーナを感じます🩰

 

そして、しなやかに謙虚に頑張っている彼女の舞姿は、老齢期に入ろうとしている、私を含めた他の会員の心の支えともなっています。

彼女も80歳を超えているはずです。でも、いつまでも、いつまでも、ともにレッスンを受けたいものです。

 

NHKのチコちゃんによると(2024年2月2日放送)、私たちが踊るのは「人生の最後にして最高の欲求を満たすため」だそうですから🤗

第194話 風と共に去りぬ?

私は他人のオススメに、実に素直〜に従ってしまうところがあります(だからって詐欺にかけないでくださいね😛)

 

今は昔、ある翻訳スクールに見学に行きました。

先生がほんの1分ほど教室を離れた間、そばに座っていた方が、あるオープンカレッジの翻訳講座を囁いてくれました。

 

調べてみると開講直前。受講料も格安だったので、そちらのオープンカレッジに通いました。なるほど、わざわざ囁きたくなるほど素敵な先生で、充実した授業でした。

 

そして3ヶ月後。オープンカレッジの先生から「お仕事しませんか?」とお誘いを受け、その後10年以上、稼がせていただくことになりました。

 

長きにわたって通い続けたダンス・スタジオ…🩰

どこも友人に推され、連れて行ってもらったところばかり。

そして気がつくと、紹介者さんは…風と共に去っていたりします💧

(ここ数年、スタジオはどこも風通しがいいですからね🌬️)

 

ダンス以外でも、紅茶屋さんだったり、パン屋さんだったり、美味しいカフェだったり…☕️

私のライフスタイルは、皆さまの「推し」のブロックの上に築かれているようなものです😜

 

スタジオも紅茶屋さんもパン屋さんも、そしてダンス・スタジオも、紹介してくれたことで紹介者さんには何のメリットもありません(たまに紹介者さまワンレッスン無料…もありますが)。

それでも教えてくれるのは、その人が何らかの「💡」を感じたからでしょうね。

 

そして他人に勧められるままに行動するとき、私には「いいカモ🦆」という漠然としたワクワク感以外、主観の入る余地はありません。

過度に期待するわけでも、恐れるわけでも…(笑)

多分、それが続く秘訣なのでしょう😘

 

何より自分と感性の合う人のオススメ…ですので🤗

第193話 バレエの休日㊗️

青山ヘルシィスタジオが消滅してしばらくは、スタジオが再開される夢を見ることもありました。

が、令和の今、あのように「ぜいたくな」スタジオは絶対不可能です💸

 

無料サウナも贅沢でしたが、今思うと(超)贅沢だったのは、祝日のプログラムです。

 

祝日ともなれば会員の行動様式も変わるのに、平日と同じプログラム編成。

…昼間は少なめで、夜遅いクラスはそのまま開催されました🌃

 

今のスタジオでは(カルチャースクールでも)、祝日は特別プログラムになったり、お休みになっちゃうところさえあります。

あの頃からスタジオに通う人々の層も意識も様変わりしているので、仕方ないですね💧

 

でも、あの頃の私がここにいたら、絶対不満ですっ😒

 

普段は出られない、でも出たかった昼間のクラスに出られる💛…という特別感。

早い時間にバレエのレッスンができる💚…という特別感。

さらに、いつもの夜遅いクラスは空いている💙…という特別感。

なので、早い時間でも夜遅くても祝日のレッスンは殊更楽しみでした。

 

私も、昼間に友人に会ったり、テニスしたり、冠婚葬祭に参加したり、さらには他のスタジオでレッスンを受けたりした後、いつもの夜のレッスンに出たりして、祝日を2倍楽しんでいました💃

…元気でしたね(笑)

 

予定がキャンセルになって寂しい休日だったときや、休日出勤で😩なときも、いつものレッスンがいつもと変わらずに私を待っていてくれるのには、ホント救われました。

 

あの頃から平均年齢もスタジオのシステムも大きく変わっています。休日のレジャーも多様化しているし、何より先生たちにもご自分の生活があるので、お休みしても悪いことではないと思います🤔

 

それでも頑なにスタイルを貫いてくれているスタジオがあるのは、アマチュアの一人としてもありがたく、嬉しいことです☺️

 

そしてあの頃、祝日でも、生徒が少なくても、いつも通りにレッスンをしてくれた先生たちにひたすら感謝です🙏

 

第192話 ポニーテール症候群

「ポニーテール症候群」という病気があるそうです。

 

正式な病名ではなく、長時間きつく髪の毛を縛っていることで頭部の血流が妨げられて発症する一連の症状で、バレエをやっている人に多いとか👱‍♀️

 

確かに発表会などで他人にきっちりと髪を結ってもらうと、解いたときになんとも言えない解放感がありましたっけ。身体に悪かったんですね🤨

 

でも、あの頭部からくる緊張感があるから、普段のレッスンのときも、髪を結うことでスイッチが入るのかもしれません。

 

シーニュ先生(久々のご登場です🥳)は身だしなみに大変厳しい先生で、そのせいか、たとえ趣味でも皆さんきちんとした身なりでレッスンを受けていましたっけ。

意地悪〜な言い方をすれば、シニヨンに結うことで、下手くそでもバレリーナ気分が味わえた…わけです😰

 

近頃はあまりシニヨンは見かけなくなりました。

私など当時の反動が出たのか、簡単に、手早く…をモットーにしています。

 

最近のお気に入りは、ターバン風のヘアバンドや、カチューシャ。

バー・アスティエやコンテのときは大型のヘアピン。

まめにお店を覗くと、いろいろ新しい髪飾りが出ていたりするので、いろいろ楽しんで試しています🧝‍♂️

 

ジャズダンスなどでは髪型も衣装の一部で、普段のレッスンでも髪型を計算に入れて踊るものよ…と、かつての友人が言っていたことがあります(友人は、そういうわけでソバージュにしていた…とも)👩‍🦱

 

私たちも、もっと髪型を楽しみましょ🎶

 

 

⭐️ポニーテール症候群は髪を解くと治るそうですが、長時間引っ詰めにしていると、筋膜炎や胸郭出口症候群などと間違われたり、深刻化することもあるそうです。

第191話 一病息災

お正月が明け、久しぶりにレッスンに行こう…としたところ、膝に痛みが❗️

ふと不安がよぎりましたが、心はすでにスタジオに(笑)

 

あまり動かさなかったため関節の滑液が枯れてしまったのでしょう。動いたら治りました🎵

更衣室で「膝が痛かったけど、レッスンしたら治った」と “ぼやいた” つもりが…、

「あら、いいわね。私なんてちっとも良くならない」とのコメントが異口同音にあちこちから😄😢🥴

 

そのほか、手が上がらなくて着替えに四苦八苦している生徒さん。

密かに膏薬をペタペタ貼っている生徒さん(最近のはにおいませんから🤭)。

 

皆さん、実はギリギリ踊っているのです😩

…現役のバレリーナはとっくのとうに引退している年齢ですものね💧

 

私も、かつて仕事で肩を痛めて、腕が上がらなくなったことがありました。

でも、そのとき初めて、先生の言っていることがわかりました。

踊るのに大切なのは肩の筋肉ではなく、背中や脇の筋肉なのです。腕を横に伸ばすのは飾りではなく、脇を意識して保持するためで、アンバーでもそれはできるのです❗️

 

数年前、ルルベやジャンプがしんどくなりました。

トシのせいにしていたのですが、立ち方を変えること、そして足裏の筋肉を鍛えアーチをしっかり作ることで軽減することが分かりました。

おそらく若い頃は多少違ったやり方でもできてしまうのですが、筋肉が落ちてくると、きちんとしたやり方でないとしんどいのでしょう。足のアーチは以前にも書いた通り、長く踊れる秘訣です🦶

 

腰を痛めたときはさすがに踊れませんでしたが、バーアスティエのクラスでやるストレッチをやると痛みが軽減し、ストレッチは身体を整えてくれることを実感しました。

 

どれも、おそらく傍目には変化はないでしょう🤭

 

「無病息災」が理想的なのは当然ですが、「一病息災」という言葉もあります。

「一つぐらい持病があったほうが、かえって健康に気をつけて長生きできること」だそうです。

 

ダンスも同じ。

痛みなく踊れるのが理想ですが、痛みを経験することで、細く永く踊れる身体ができるのかもしれません。

 

痛みはダンスの神様からの、お年玉🧧

有効に使うか、無駄使いするか…❓

 

ただしこの場合の “貯金” はやめたいものです😅

第190話 来年の抱負

バレエがちょっと踊れるようになると、他のダンスに興味を持つ人は少なくないようです。

でも、たいてい挫折します😓

 

おそらく、バレエがちょっとでも “踊れる” ことが “いけない” んです💧

バレエと他のダンスは、例え他のダンスがバレエを基本としていたとしても、違うんです💦

システムも、覚え方も、身体の使い方も。

 

なので他のダンスを始めるには、身体というより脳のパラダイム・シフトが必要なようです(難しい単語を使ってしまいましたが、実はよく意味が分かってなかったりします😅)

 

私の友人はそれでも、他のダンスにめざましい転身をしました💃

コロナ前に一度、レッスンをご一緒させていただいたのですが、目が回りっぱなしの私の前で、素晴らしいダンスを披露してくれたのが、今でも生き生きと思い出されます。

バレエと用語が似てるのよ…と笑っていましたが、私には珍紛漢紛(チンプンカンプン…てこんな漢字なんですね😁)

 

彼女はおそらく、ダンスの神様からのギフトをたくさん享受しているのでしょう🪽

 

私は…と言うと、コンテンポラリーダンスを始めてはや3年🎊

彼女の踊るダンスよりバレエにうんと近いはずなのに、私にとっては未だ異次元のダンスです😳

 

それでも細々続いているのは、ただレッスンが楽しいからで、おそらく自分のダンスを見てしまったら心が砕けること間違いなしです。

(影の声:踊っている自分を見ない…というのは、ダンスを続ける秘訣です😜)

 

先生が見せてくれるお手本はしなやかで表情豊かで、艶めかしくさえ見えます。

関節の数が、私の5倍くらいありそうな🤔

しかもそれが自由自在にするする美的に舞っているのです😍

 

ずうっと以前に、「舞踊」の「踊」の字は脚で踊ること、「舞」は上半身で踊ること…みたいに聞いたことがあります。

私は踊りについて専門に勉強したことはないので、違っているかもしれませんが🕺

 

私の偏見では、上半身や手の動きは脚よりも、アダルト・ダンサーにとって伸び代がありそうな気がします。

そして個性を作り出すのはやはり上半身かな…と💃

 

…と言うことで2024年の私の目標は、「表情豊かな上半身」❣️

第189話 ママと踊ろう

93歳のユーチューバーのおばあちゃんがいるそうです。

最初はお料理の作り方だったそうですが、最近はバレエのレッスンを始めて、その様子もアップされているとのこと。

 

先生は、息子さん。なんとも微笑ましい光景でした。

 

以前、ちょっとだけ行ったスタジオでも、先生のお母様が習いに来ていました。

が、私も最初は気が付きませんでした。

 

ただ、いつも誰にでも優しい先生が、彼女にだけ冷たいのです。

彼女(お母様)がちょっと遅刻されたことがあって、その時先生が「チッ」と小さく舌打ちされたのを聞いて、震え上がりました😱

 

が、彼女は全然気にする素振りを見せず、レッスンが終わると生徒の皆さんにニコニコお菓子を配っているのです。

 

後日、彼女が先生のお母様だったことを知り、納得😀

(失礼ながら)お顔も、体型も、先生と全く似ていなかったので、気がつかなかったのも当然です。

 

娘にバレエを習わせたくらいなので、きっとお母様も長年やりたくて、やっと夢が叶ったのでしょう。

 

先生が娘や孫にダンスを教えるのは、最近ではよくあるを通り越して当然の話。

お母様やお父様にもダンスの楽しみをお裾分けしてはいかがでしょう。