第100話 ネコのビジター

新型コロナウイルスの流行で、私たちの生活は大きく変わろうとしています。

当初は、数週間で元の生活に戻れるとばかり思っていましたが、どうやらそうはいかなさそうです。

 

5月になって、今までと同じようにレッスンが楽しめるのでしょうか?

前職が前職だけに、いろいろなところが目についちゃって…(笑)

 

感染者数が減少したとしても、いなくなるわけではありません。一人でもいれば、そこからまた感染が始まるでしょう。

新型コロナウイルスでは、免疫を獲得した人は少数です。ワクチンもできていません。流行がぶり返せば大部分の人が再び危険にさらされます。

 

これから暑くなると、マスクをかけるのが苦痛になります。

窓を閉めて冷房を入れたくなります。

ウイルスは虎視眈々とチャンスを狙っています。

ウイルスに付け入る隙を与えないよう、生活を変えるときが来ているのかもしれません。

 

5月以降は(少なくとも私の場合)、スタジオの態勢なども視野に入れてレッスンを選ぶことになりそうです。

 

以前にも書いたことがありますが、今、窓を開けられるスタジオには滅多に出会えません。

 

東京の真ん中にあった某スタジオでは、スタジオの真正面のシャッターを開けると、そこは外界でした。入口もいつも解放されていて、吹き抜ける風は心地よく、真夏でも冷房を入れる必要もないほどでした。今ではなくなってしまいましたが、感染症が流行したときには理想的な構造でした。

 

あるとき、1匹のネコがふいにレッスンに訪れました。

皆、アンシェヌマンを覚えるのに夢中になっていて、気がついたらスタジオの真ん中にネコがいた…といった感じでした。大きく開け放たれたシャッターから入ってきたのに違いないのですが、まるで異次元から急に放り込まれたような登場のしかたで、ネコの方も大パニック。慌てふためいて退散しようとしたのですが、足がもつれてその場で空回り。ようやくシャッターの向こうに走って逃げました。今思うと、コメディのアニメを見ているようで、すごく可笑しな場面だったのですが、一瞬の出来事に皆、かたまってしまっていました。

 

最近のスタジオは気密性が良すぎるくらいで、ネコもネズミも入り込む隙もありません。

 

温暖化、ヒートアイランド現象を食い止めて、爽やかな風につつまれてレッスンができるようになったら理想的ですね。

 

このブログも第100話。夢のあるお話を書きたかったのですが、その反対に、超現実的な話題になってしまいました。

今宵は一緒に、夢の中で踊りましょう。