第145話 チャヨ

私は小学校の6年間、ずっとクラス1番のおチビでした。

それが、中学校に入ったとき2番目になったのです!

 

私よりちっちゃな、その子はチャヨと言いました。

すごく仲良しではないにしても、そばにいれば会話をし、お弁当を一緒に食べるような仲で、私の誕生日には必ずプレゼントをくれました。

チャヨは恥ずかしがり屋の、とっても優しい子でした。

f:id:auntmee:20220124093948j:plain

チャヨからもらったブックカバーと栞。擦り切れてボロボロになってしまいましたが愛用しています。

中学生のとき、私は前にも書いた通り卓球女子でしたが、チャヨはダンス部に入っていました。

と言っても当時のダンス部も卓球部も、とっても地味で、どちらも部員を集めるのに苦労していたくらいです。

 

今でも覚えているのは、文化祭のときにステージで踊っていたチャヨのダンスです。

ネコだったかヒョウだったか、ネコ科の動物を思わせる衣装を着て、手首と足首に鈴をつけて、鈴を鳴らしながら踊っていたのです。

すっごくキュートで、40年近く経っているのに、ぼんやりとですが思い出すことができます。

 

そのダンスから10年くらい経った頃、チャヨは短い生涯を閉じました。

 

チャヨが亡くなって5年以上でしょうか、私はつい最近書いた、学校公演に出ることになりました。これからレッスンというある日、ふとチャヨの匂いを感じたことがありました。

 

チャヨがいると私は思いました。

チャヨは私と踊っていると。

 

有望なジュニアばかりの学校公演に出ることができて、素晴らしい指導を受けることができているのも、チャヨが守ってくれているからかも? 

 

天国の雲の間から覗いてみたら、私が踊っていたので、ちょっと降りてきて一緒に踊っているのかも。

 

そして今、チャヨが私と一緒にいてくれているから、こんなに長く踊れて、素敵な先生達に次々巡り会えるのかも

 

チャヨ、これからも踊るときはそばにいてね❣️

 

(もしかしたら書いたことがあったかもしれませんが、なんかチャヨに「書いて❣️」と囁かれた気がしたので書いちゃいました。)