第5話 雪ニモ夏ノ暑サニモマケズ

学生時代、テニスをやっていましたが、夏は暑くて日に焼けるし、冬は寒いし、雨が降ってもなかなか中止にならないのがイヤでした。スキーも好きでしたが、とにかく寒いww

 

それを思うとダンスは天国。冬は、間違いなく暖房がぽかぽかに入っているし、夏も、最近は必ず冷房が入っています。レッスンが終わっても、ウチは暑いから―と言ってなかなか帰らない人もいます。スタジオは避暑地ではありません!

 

とは言っても、2018年現在、「どこでもドア」が発明されたという報告はないので、スタジオまでの道は、酷暑でも、竜巻でも、豪雨でも歩かなければならないのは今も昔も同じです。でも、レッスンができると思うと、雨も、風も、雪も、夏の暑さも、寒さも、嵐も何のその。
帰り道も、レッスンで気持ちが高揚していると、暗闇でも怖くなかったりします。

 

今では、荒天のときはレッスンが休みになってネットやSNS経由でそれを知ることができますが、ネットのない時代、レッスンは滅多に休みになりませんでした。
ある台風の日、外に出た瞬間、1万円もした傘の骨を折ってしまったこともあります。
停電で真っ暗な中、レッスンしたこともありましたっけ。

 

外界と遮断されたスタジオでレッスンをした後などは、外に出た瞬間、景色の変わり様にギョッとすることがあります。
来る時までは晴れていたのに、ものすごい嵐になっていたり、来る時降り初めていた雪が、一面の雪景色になっていたり。

 

青山ヘルシィスタジオには大きな窓があったので、刻々と変わる空模様を鑑賞しながらレッスンをすることができました。窓の外に叩きつける雨粒を見ながらジャンプをすると、ハイな気分になりました。
バーレッスンのときチラチラと降り始めた雪が、少しずつ積りはじめ、センターの一曲終わるごとに歩道の白さが増していく・・・。でも、ぬくぬく暖かいスタジオの中では実感がいまひとつなくて、外に出て初めて「ゲッ、どーしよー」と現実に引き戻されたこともありました。

 

心が何かに熱くなると、悪天候も異常気象も気にならなくなります。
天気が気にならないほど、何かに熱くなるものに出会えるって、すごいと思いませんか?
(くれぐれも「熱中しすぎ」症には気をつけましょう。)