第7話 "私も" ダンシング・クイーン

第6話の続きです。

ダンシング・クイーンは一人ではありません。あちこちのダンススタジオにいます。
そして、そういう人の存在は重要です。

皆が同じ人をクイーンと崇める必要はないし、ダンシング・クイーン/プリンスは先生ということもあります。実際、そういうオーラを持った先生は多いです。なにせオーラあってのダンサーですから。
でも、折角ダンスを始めたからには、自分がダンシング・クイーンになれるよう、努力してみては?

わざわざニューヨークまでレオタードを調達しに行く必要も、花柄やレースのついた稽古着を買う必要もないと思います。
髪の毛を完璧なシニヨンに結い上げる必要もないでしょう。
ダイエットする必要もないと思います。
そして、常に一番前で踊る必要もありません。
クイーンは、一番後ろで踊っていても、光を放っているように見えるのです。

「できないの、私」と言って、人の影に隠れていないで、人の後ばかりつけていないで、一生懸命覚えて堂々と踊れば自分でも気分がいいものです。
アラベスクで上げる脚が違っていたっていいじゃないですか!?(よくないか・・・)

そうしているうちに、今日初めてスタジオに現れた人が、あなたを見つめている。
鏡の中の自分を、鏡のこちら側にいる自分がクイーンだと思う。
誰もが自分のダンシング・クイーン。