第50話 バーレッスンはお好き?

バレエをやっていてもバーレッスンは好きじゃないんです―という人もいます。
バーレッスンの好き嫌いなど考えたことがなかった私ですが、好き?嫌い?―と尋ねられれば、好きなほうです。

確かに、音楽に乗って思いっきり身体を動かすセンターに比べると解放感がイマイチだったりします。
でも、アンシェヌマンの名前も仕組みも分からなかった最初の頃、人並みについていけるようになったのは、まず、バーレッスンでした。上半身はほぼ固定されているし、脚の動きに法則性があるので、仁王立ちになってしまうセンターよりも動いている実感がありました。
老境に近づきつつある現在は、バーレッスンが終わるころに満足感がピークに達したりします。

バーレッスンは毎回同じというクラスもあれば、毎回違ったものを先生が組み立ててくれるクラスもあります。
ジャズダンスなども、バーレッスンはないですが、前半のアップ&ストレッチは毎回同じものを行うクラスが多いようです。

バーレッスンの主たる目的は、センターで踊るために「立ち方」(第45話)や「軸」を確認することです。パソコン作業に従事している私は、スタジオに到着した時点では「狸の置物状態」ですが、それがバーレッスンの間に、バレエ仕様に「リフォーム」されていくのが実感できます。バレエ用のスカートをはいていると、バーレッスンの途中でリボンを結び直さなければならないくらいに、ウェストが凹みます。
―バレエをやらないでいたらどうなるのか考えると恐ろしい…。

なので、内容などどうでもいいはずですが、やはり貴重なレッスン時間の半分を占めるバーレッスン。楽しんでやりたいところです。

私は、うんと年を取ったら、老人ホームの手すりでバーレッスンをするのが夢です。これだけ大人バレエ人口が増えているので、音楽をかけたら、一緒にやりましょうというおばあさん/おじいさんも、きっと出てくるはず。
先生、是非、同じホームに入ってくださいねっ!

 

バーレッスンビフォーアフター

 

Before

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After

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