第51話 バレエの効用(4) 悪玉コレステロールを減らす!

生活習慣病を運動によって予防しよう―という事業に関わっていたことがあります。
具体的な内容は忘れてしまいましたが、覚えているのは、歩数計を配布し1日一万歩、歩くよう、勧めたことです。
効果はありました。血液検査の結果(悪玉コレステロール、血糖値など)が劇的に改善されたのを覚えています。

すぐに悪玉コレステロールが低下し始めたのは40代。次いで50代、そして60代…。年とともに時間がかかったものの、効果は "必ず" 現れました。

しかし自分でやってみると、一万歩って、ものすごぉく大変です。
悪天候のときは歩く気になどなれません。去年の夏のように猛暑で、「不要不急の外出はしないよう」呼び掛けられると、ウォーキングは不要不急に入るのか悩みます。雪の中を歩いて事故でも起こしては本末転倒。さらに、この一万歩、ちんたら歩いたのでは効果がないと言われています。

そこへいくと、ダンスはエアコンのきいた室内でできるので快適で安心です。
スタジオの床はまっ平らなので、転倒の危険も(基本的には)なく、脚に負担もかかりません。

バレエのワンレッスンがウォーキングの何歩に相当するかは分かりませんが、どんなに身体によくても続かなければ意味がありません。続けるにはまず、楽しいと感じることが大切です。おそらく、あの事業で数値が改善された人でも、後々までウォーキングを続けた人は多くはないのでは?―と思います。

少なくともこのブログを読んでくださっている方は、ダンスが楽しいはずです。たとえ一万歩ほどの効果がないとしても、楽しんで続けることのほうが長い目で見て効果は大と言えそうです。

ただ、バレエの場合、呼吸を忘れてしまうことってありませんか?
速いジュッテなどの後、曲が終わった瞬間、「はぁ~」と息をしたりして。まあ本当に呼吸を忘れていたら倒れているので最低限の酸素は身体に入っているはずですけれど、酸素あっての運動効果。
呼吸をお忘れなく。