第52話 バレエの効用(5) 骨を強く!

バレエ友達の中には、文字通り「寝食を忘れて」レッスンに励み、栄養が偏った結果、骨折した人も少なくありませんでした。発表会前の疲労骨折はザラでした(!!)。夜中に咳こんで、朝になったら肋骨が3本折れていた―という人も。

中高年になると、食事をきちんととっていても骨折しやすくなります。骨密度の低下です。
4、50代でもちらほらと骨折の経験談を聞きますが、やがて腰椎や大腿骨を骨折して寝たきりになることだってあります。

骨密度を保つために、せめて今からでも「骨に負荷をかける」運動をするべきです。

それにはやっぱり、バレエが一番。
センターの途中から最後まではジャンプがあるので、骨に負荷をかけっぱなしです。
それも、身体の引き上げを使うので、関節などにかかる負担は軽いはずです。高~く跳ぶ必要はないのです。床から1センチでも跳び上がっていれば、骨に対して効果アリと言われています。踵から着地したほうが骨密度増大に効果があるようですが、バレエの先生の前では一応、つま先から着地する努力をしましょう。

それから、バレエでは背骨まわりの筋肉も鍛えられます。これは私個人の意見ですが、たとえ骨が弱くなっても、それを支える筋肉が強くなれば、骨折のリスクって下がらないでしょうか?
背骨だって、丸い背中より真っ直ぐなほうが余計な力がかからなさそうですし、歩くときのバランスもいいので転びにくくなるはずです。
それに、バレエのレッスンでは腿の筋肉が鍛えられるので、歩くときに足が高く上がるようになり、つまずきにくくなるはず。足も早く動くようになるので、転倒しにくくなり、骨折のリスクはさらに下がるはずです。

筋肉と一緒に骨を鍛えて、いつまでも元気で踊り続けましょう。