第53話 バレエの効用(6) 認知力アップ!

生活習慣病対策も、骨密度アップも、バレエでなければダメというわけではありません。ジョギングでも、ママさんバレー(球技)でも、ジムの筋トレでもOK。
でもダンスには、これらにプラスして認知機能向上の効果もあると言われています。

どのようなダンスであれ、踊るためには、先生の見本を頭にインプットして、それを自分の身体で再現しなければなりません。つまり脳を使わなければならないのです。これを「作業記憶」と言いますが、ダンスによりこの作業記憶は強化されるとのことです。

さらに、ダンスを踊るには手足の「協調運動」が必要です。脳から手と足に対して別々に指令がいき、音楽に合わせて手足の動きが絶妙にミックスされたとき、それがダンスになるのです。

バレエを始めた頃は、手と足を一緒に動かすなど至難の業。最初は鏡さえ見る余裕もなく、やがて鏡に映る自分の格好を見て落胆し、でもいつの間にか形になってくるものです。
それでも、バーレッスンで、おなじみの単純な脚の動きに手の動きがついただけでイライラしたり、センターのシャンジュマンに手の動きが加わっただけでぎこちなくなったり。さらに、違う先生や違うジャンルのダンスに挑戦してみると不器用な子供になった気分になったりします。
…そんなとき脳細胞は、いつもと違う情報を伝達しようと必死で突起を伸ばしているのかもしれません。

日常生活で頭を使うのが億劫になってきても、大好きなダンスだったらいくらでも頭を使えます。
令和の世も楽しく踊って、次の元号も元気で迎えましょ♪