第139話 音痴

レッスンのときピアニストさんが弾いてくれる曲が気に入ったので、題名を伺ったところ、「レ・ミゼラブル『On My Own』」と、消毒用のペーパータオルに書いてくれました。

楽譜を検索してみてびっくり。
ハ長調だったんですね (@_@)
ピアニストさんが弾いているとき、私はニ長調だと思っていたのです。

実は、トラヴェルソを始めてから、このようなことはしょっちゅうです。
テレビでピアノの音を聴いて「ミソラ~♪」と(心の中で)歌って、画面を見ると「レファソ」と弾かれていたりするのです。

言い訳させていただきますと、トラヴェルソの音程は、現代楽器の音程より約半音分低いのです。
トラヴェルソが演奏されていた時代、ラの音は415Hzか、もっと低かったこともあるそうです。現在ではラは440Hzが標準です。

なので、私にはラの音が「シ♪」に限りなく近く聞こえるのです。何とも面倒くさい話ですが、音楽を生業としているわけではないので、困ることは一つもありません。

実はこのHz(ヘルツ)数、高いほど明るく聞こえるため、昔から少しずつ上がっているそうです。ピアノなどのコンクールでは意図的に上げることもある…と聞いたこともあります。

何百年か後の舞台では、ダンサーの跳ぶ高さだけでなく、オーケストラの音も高くなっている…かもしれませんね。