「他のスタジオで個人的に教えているので来ませんか?」
…と、お声をかけていただいて行ったことが2回ほど、あります。
どちらも都内の一等地。
昭和に建てられたバレエスタジオを内々に貸しているところを見つけられたようでした。スタジオと言うより「お稽古場」という言葉がぴったりな感じです。
もう10年以上前の話ですが、最初に行ったお稽古場の窓辺はジャスミンの花に縁取られ、中には古い響きのするピアノがありました。「鍵盤が象牙なんです」とピアニストさんが感動されていました。
今の季節、どこからともなくジャスミンの薫りがしてくると、あのお稽古場を思い出します(正確には「ハゴロモジャスミン」のようです)。
もう一箇所は天井が高くて通気性がよく、作り付けの棚の上にはたくさんの段ボール箱。書いてある文字から、中には衣装が入っているようでした。
が、レッスンの終わりぎわに地震が❗️
東日本大地震のちょっと後で、都内は震度5でした。
高い天井がゆっさゆさ揺れて、東日本…では動じなかった私でも恐怖を感じました。
…衣装の下敷きになってしまう!😱
結局、衣装箱は落ちてきませんでしたが、以来、そのお稽古場には行っていません(笑)踊りながら死ぬこと自体は悪くないのですが、やっぱり…ね😅
どちらのお稽古場もおそらくメンテナンスは相当大変で、今は存在しないか、令和の間にはビルに建て替えられることは確実でしょう。
新しいスタジオは気持ちいいです。
地震でも(おそらく)安心です。
でも、古くて趣のある「お稽古場」で踊ると、何か違ったものを感じることができて、素敵な気分になることができます。